先日、このブログをご覧になった方が持込みをして下さったんですが、御自宅にある足踏みミシンも診て欲しいとのことで、お伺いしてきました。
御住所をお伺いして、あれ?同じ中学の先輩でした(^o^)
古いシンガーミシンとのことで、さぁどんなのだろう?と楽しみに向かいました。
おぉ、これは
シンガー15種じゃないですか!
シンガー15種といえば日本国内規格型のHA-1のモデルになったミシンで、戦前の製造だから70年以上前のミシンと言う事になりますね。
何でも親戚の方が戦争中にアメリカから持ってこられたとのこと。戦争中?もちろん戦争中はミシンの輸入はストップしていた訳で、戦前に輸入されたものを、戦争中に譲り受けたということでしょうか?あまり深くはお聞きしませんでしたが・・
製造番号を見ると、1939年スコットランド/クライドバンク工場製というのが分かりました。1939年と言えば昭和14年ですから、やはり戦前に日本に入ってきたのかもしれません。それにしても戦時下の金属供出をよくぞ免れてくれました。
このミシンのオーナーである、おばあちゃんにも同席していただいてたので、このミシンにまつわるエピソードも聞かせていただく事もできました。
このおばあちゃん、ミシンを持ち込んで下さった方のお母様になるんですが、御出身は鹿児島とのこと。なんでも指宿のお隣、山川の方がこのミシンを持ってこられたとか。山川といえば指宿に帰った時にいっつも行くとこ・・
スコットランド→アメリカ→山川って、急に身近な地名が出てきちゃいました(~o~)
製造されて76年、初めての整備だそうで、それを任せて頂ける事をとても嬉しく思いました。
で、さすがにあちこち不具合が出てましたが、それでも現地整備程度で再び元気に動くようになる訳ですから、やはり昔のミシンは強いですね!
ただ、ボビンケースが調子悪く、板バネを調整しても糸がスルスル~っと・・良くある半回転ボビンと似てはいるんですが、角の向きが反対なんです。
今でも手には入るんですが、ちょっと割高なんですよね。何とか調整して綺麗な縫い目が出たので、しばらく様子を見ていただくことにしました。
ボビンの角の向きもなんですが、針に通す糸の向きも逆なんでよね。この手のミシンは左から右ってのが普通なんですが、右から左なんです。
コピーしたはずのHA-1とはボビンケースも違うし、どうしてなんでしょうね?
いつもは現地修理のは写真も撮ってないし、記事にすること無いんですが、今回はミシンの歴史上重要なシンガー15種ということ、そしてお聞きしたエピソード面白かったので、記事にさせていただきました。
次回お伺いした際には、写真撮らせていただけるようお願いしてみようかな・・
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ママ鉄です♪
すごいですね、戦前のミシン!
ぜひ拝見したいので、次の機会には写真を撮ってアップしてください。
カーネーションを観てたので、金属供出を免れてるところに感動します。
ボビンケースが逆向きなのも興味深いです。
どこあたりでひっくり返ったんでしょうね。
まさか、最初はパクりだけに実物鋳物の型にしたからだったりして(笑)。
今日は可部線の廃線探訪に出かけてます。始発に乗ったので眠いです💦
期間限定の廃線部分を堪能してきま~す!
更新楽しみにしてますね😉